釣りのできる場所に行けば、必ずと言っていいほど自分以外の釣り人がいます。週末となれば満員になる防波堤もあります。釣り人のみなさんが、お互いに気持ちよく釣りをするために、最低限のマナーは守らなければいけません。釣り上級者ほど、釣りのマナーをよく守り、環境のことも考えています。釣り人みんなが楽しく釣りをして、いつまでも釣れ続く海を守りたいからです。今から釣りを始めようという方も、ある程度釣りを知っている人も、下のようなことを必ず守りましょう。
隣の人に挨拶をする。
隣の人に「こんにちは」「ここに入っても(釣っても)いいですか?」などの声をかけてから釣りを始めることで、お互いに気持ちよく釣りを楽しめます。また、その人が釣り名人だったり、常連さんだったりしたときには、親切にいろいろなことを教えてくれることもあります。自分が常連の場合は、親切に教えてあげましょう。
釣り道具を広げない。
釣りにはけっこうたくさんの道具を持って行きます。だからといって釣り場に荷物を広げておくと、通る人の妨げになります。 できるだけ荷物をコンパクトにまとめるのもひとつの方法です。
大きな声を出したり、大音量で音楽を流したりしない。
魚は音に敏感なので、大きな声を出したり、大音量で音楽をかけたりすると、魚が驚いて逃げてしまう場合があります。魚が釣れて喜びたい気持ちはわかりますが、あくまでも声は控えめに出した方が良いでしょう。
何本も竿を出さない。
投げ釣りやぶっこみ釣りで置き竿にするときには2、3本の竿を出すことがありますが、それ以外は一人一竿が基本です。欲張って何本も竿を出しても一人分の釣果はそれほどかわりません。
仕掛けを投げるときは周りに十分注意する。
仕掛けの先にはハリがついています。魚以外のものは決して釣らないように十分注意しましょう。
ギャング釣りはしない。
ギャング釣りとは、イカリのようなハリをつけて、魚を引っ掛ける釣り方です。カワハギやフグなどのエサとりが上手な魚を釣るときに使うこともありますが、とにかくどんな魚でも引っ掛けてしまうので、食べられないような小さい幼魚もハリに刺してしまいます。また、そのハリは口に掛かるのではなく、体のあちこちに刺さるので、生きたままリリースできる保障がありません。釣りは漁ではないので、できるだけギャング釣りはせず、魚との頭脳戦を楽しみましょう。
ゴミは必ず持ち帰る。釣り終わった後は、釣り場を洗い流す。
釣り糸はナイロンやポリエステルなどのものがほとんどですので、溶けてなくなることはありません。他にも、エサの入っていた袋や容器、使い終わった仕掛けなど、自分のゴミは必ず持ち帰りましょう。また、コマセやさしエサなどで防波堤が汚れたときは、釣り後に必ず洗い流しましょう。
食べられる分だけ持って帰る。
たくさん釣れたときは、“大漁!大漁!”と喜び、その釣果を誰かに自慢したくもなります。だからといって、自分では食べきれず、人にももらってもらえないほどの魚は持って帰らずに、生きたままリリースしましょう。たくさん釣って食べきれずに捨ててしまうのなら、リリースして次回に楽しませてもらいましょう。